細川侯五代逸話集
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18めた武将。信長、ついで秀吉の臣として武功を挙げる一方で、岐阜瑞竜寺の禅僧・南化玄興から儒教や仏教を学ぶなど学芸にも精を出した。 千利休は言わずと知れた戦国時代の茶人。幽斎とともに秀吉側近の文化人として寵ちょう遇ぐうされた。先述の氏郷は茶道の弟子で、いわゆる「利休七哲」の一人であった。 最後に登場する里村紹巴は同時代の連歌師として名高い人物。幽斎との交流もよく知られるところである。 さて、本話の趣意であるが、幽斎は、順徳院の秀歌に「千鳥は月の影となる」とあることを踏まえ、当夜は中秋の名月であるため、月の影となる「千鳥」の香炉を出すことは時宜に適わないとしたのである。 なお、「綿考輯録」巻八に類話が収録されている。 2 黒月毛の馬 幽斎公が秀吉公の御前にいらっしゃったところ、御馬が立派な黒月毛(灰色を帯びた毛)ではあるが、旋せんもう毛の毛並みが良くないと秀吉公が不機嫌になられた。幽斎公は

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